ご挨拶 ご挨拶

『看護薬理学カンファレンス2018』の開催にあたって

日本薬理学会理事長
吉岡 充弘
日本薬理学会企画教育委員長
池谷 裕二

 日本薬理学会は、看護職者を主な対象とした『看護薬理学カンファレンス』をスタートさせます。本カンファレンス開催にあたり、日本薬理学会を代表してその趣旨をご説明申し上げます。

 1990年代後半から看護系大学の設置が急速に進み、2018年度には日本看護系大学協議会 (JANPU: Japan Association of Nursing Programs in Universities)会員校は277校に達しており、今後もさらに増加する見込みです。看護における薬理学・臨床薬理学教育は、看護職の専門化・多様化・高度化に伴い、学士教育のみならず、大学院教育や継続教育においても重視されており、認定看護師教育、専門看護師教育、さらには特定行為に係る看護行為の研修においても、必須あるいは選択科目となっています。それは、与薬の実践者である看護職者には、患者を守る最後の砦として、薬物治療に関するより高度で幅広い知識が求められているからと言えます。その一方で、与薬の実践者である看護師の視点に基づいた薬理学の知識や経験則は体系化されているとは言いがたく、看護において薬理学教育を担う人材の育成も不十分な状況にあります。
 このような社会的背景を鑑み、日本薬理学会は、看護職者を主な対象とした『看護薬理学カンファレンス』を開催することとしました。この『看護薬理学カンファレンス』は2部構成とし、第1部では「看護の様々な領域と連携した薬物治療に関するシンポジウム」を、第2部では「看護薬理学教育セミナー」を実施します。これらのシンポジウムとセミナーを通じて、看護に必要な薬理学知識に関してより一層の啓蒙活動を行うとともに、これまで薬理学にあまり接点のなかった看護の様々な領域と薬理学との橋渡し・人的交流を目指します。さらに、「看護薬理学教育セミナー」受講者には受講証明書を発行し、今後のキャリアアップに活かせるように致します。
 看護の様々な領域における薬理学教育・研究が、看護の皆さんと共にこれから成長発展していくことを心から願っています。よろしくお願い致します。